鎌倉淡青座禅会 https://tokyo-uni-dousoukai-rengoukai.org/alumniinfo/info_kamakura/796/

鎌倉淡青座禅会

2019年3月4日 更新

鎌倉淡青坐禅会は毎月第1水曜日と第3水曜日の9時から10時半過ぎまで、北鎌倉駅すぐ傍の円覚寺にある居士林(こじりん、在家の禅修行者の道場)で開催しております(会費は500円/回)。居士林は昭和3年に東京の牛込にあった柳生徹心居士の剣道場の寄進を受けて現在地に移築され、学生、社会人の修行道場として現在に至っております。ここの佇まいは坐禅するには極めて宜しく、在家の人が坐るのにこれほど適したところはないと評されております。環境、歴史、その他、いろいろな要素が作る場の力のなせる業と感ずる向きが多いところです。

この会は平成18(2006)年9月6日に発足、この3月で13年半になります。この間、他地域同窓会員・同窓生(遠くは京都、岩手、近くは東京、千葉、埼玉)も参加されております。また、平成21(2009)年6月30日には東大・イェール大国際交流会坐禅会を開催しました。最近は、毎回、10数人から20数人の諸兄諸姉が参加しております(既往最多は26名)。

禅は「大道無門千差有路」(禅は何処からでも入れ、どの道にも繋がっている)ですので、坐ってみたいと思われましたら、ご都合をつけて先ずはご来林され、坐ってみるようお勧めします。世間にはいろいろな坐禅会があるようですが、本会は本学出身の諸兄諸姉には最も合っているように思います。

この坐禅会の概要は以上のとおりですが、情報の奔流に流されそうな昨近、静寂な鎌倉の静謐に満ちた坐禅堂でゆったりと無字の呼吸でデーンと坐り、心身を放下して天地と一体になるのも宜しいのではないでしょうか。貴方が主人公です。春に百花あり、秋に月あり、夏に涼風あり、冬に雪あり、若し閑事の心頭に挂(か)くる無くんば、便ち是れ人間の好時節。眼の鱗が落ち、耳の栓が外れ、今まで見えなかった風景に気付くかも知れません。そこまで行かなくとも、一寸坐れば一寸の仏、一尺坐れば一尺の仏、やるだけのことはあります。また、禅の奥深いところが鎌倉文化、日本文化の底流をなしていると気付くかも知れません。

近年、瞑想、マインドフルネスと云う言葉とその解説などがマスコミに頻繁に現れておりますが、思うに、結局は分別妄想に捉われず只一途に静坐するに如くはないように思われます。また、近現代史における明治と昭和以降との相違を読み解く手懸りとして、明治の開国期には科学技術の世界への関心と共にあった感覚乃至経験を超え出でた世界、即ち、形而上学的世界への関心が政官学産その他各界で薄れてきたことが忘れられている視点のように思われます。